住宅をエレメントから考える(後編)
間仕切りのイメージ
塩崎太伸(建築家)
『新建築住宅特集』2016年4月号 掲載
おそらく、私たちの生活が豊かで楽しいものであるために変化は不可欠である。1日のうちに明るさや音が変化し、1年のうちに植物や気温や色が変化し、そうした時間とともに、また、歳を重ねるごとに私たち自身のものの見方も感じ取り方も変化していく。だからその時々で人や空間やその他諸々のものの仕切り方や繋がり方は変化するのが自然なのだろう。常に間仕切られている、あるいは常に繋がっているよりもその時々での変化は心地がよい。その変化を起こす時間や光や季節や緑などとの繋がりを同時に楽しめるからだろう。
背景:「六甲の住居」 島田陽
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公開日:2016年08月31日