ユニバーサルデザイン検証スペース
空間を考える
取り組み
空間のユニバーサルデザインを考える取り組みの一つとして、多様な検証ができる空間を用意。シミュレーションをおこないご提案や研究につなげています。
「ユニバーサルデザイン検証スペース」とは
使用者の身体状況や建築(空間)条件などを踏まえ、さまざまなサイズの空間や製品の設置位置を確認することができるスペースで、シミュレーションを通して使いやすさの確認や分析を行い、ご提案につなげています。
また、そこで得られた気づきやお客さまからのご意見・ご要望を研究や製品開発に反映するよう取り組んでいます。
「ユニバーサルデザイン検証スペース」での取り組み
検証スペースでの取り組みをご紹介します。
1.空間サイズ・製品設置位置の検証
空間サイズの検証
サイズの異なる壁面パネルの組み合わせにより、さまざまな広さの空間、状況に応じた空間を構成することができ、トイレ検証スペースでは、住宅はもとより、高齢者施設の居室や共用トイレ、病院の外来や病棟トイレ、公共トイレの多機能トイレや広さの異なる一般トイレブースなどの使い勝手をさまざまなシチュエーションで確認を行います。
また、天井部に設置したカメラでのモニタリングにより、平面図を見るような感覚で、普段なかなか気づかない空間内での動きも把握します。
製品設置位置の検証
製品の設置位置を可変しながら状況に応じた使いやすい位置を確認することができ、製品単体での位置はもちろん、製品を組み合わせた時の状況や壁面と製品との距離感なども把握します。
また、トイレ検証スペースでは、大便器に座ったときの右壁面・左壁面の製品設置位置確認や、大便器の配置・座面高さの確認も行います。
洗面カウンター高さの検証
洗面検証スペースでは、洗面カウンターを昇降させることにより、使用者の体格や身体状況、使用状況に合った高さを確認します。
2.シミュレーション
体格に違いがある場合、大きな荷物をもっている場合、お子さまと一緒に使う場合、要介護者と介助者が同時に使用する場合や車椅子で使用する場合など、身体状況やシチュエーションの違いをひとつひとつシミュレーションしながら確認します。
製品だけでは補いきれない空間としての要素を落とし込み、使用者にとって使いやすい空間を考え、空間プランに反映します。
「いま」を改善するだけでなく、「これから」のことを考えてプランニングをしていくことが大切だと考えています。
3.検証データの分析
天井部に設置したカメラなどで検証の様子をモニタリング。製品の設置位置や空間サイズなどをトータルに確認でき、動線や動作範囲を考慮して分析します。(車椅子から大便器への移乗の様子)