2024/10/25
2024年4月で100周年を迎えた、LIXILの水まわり・タイル事業。
今回は、その歴史を振り返る第2弾として、様々な商品が開発されてきた浴室、
中でもユニットバスの進化について詳しくご紹介します。
時代ごとに生まれた様々な製品とその誕生の背景を見ていきましょう。
浴室とトイレが一体となったユニットバスの誕生の背景。
ユニットバスが誕生する以前、浴室は主に「湿式工法」と呼ばれる工法で作られており、時間と手間、そして職人の技術を要するものでした。昭和30年代後半、住宅建設の急激な増加に伴い、第1次建築ブームと呼ばれる建築ラッシュが起こり、全国的に建築現場での人手不足が深刻となりました。そんな状況の中、昭和39年 (1964年)の東京オリンピックを前に、短期間でホテルの客室数の不足を解消すべく、ユニットバスが誕生することとなりました。
INAX第1号製品は、床、壁、天井すべてをFRP(ガラス繊維強化プラスチック)で構成した浴室を、工場で浴室空間を組み立てたキュービックタイプとよばれる形式で、烏取日赤病院に納材しました。
戸建住宅向けシステムバスの誕生と、バブル期の浴室の進化。
集合住宅での実績が増えると、建築部材としての耐久性、性能、対応力などが評価され、工期以外のメリットが注目されることとなりました。その後ユニットバスメーカー各社が、各々の持ち味を生かした素材や機能を開発しました。さらに平成元年前後、その材質や機能を部材として選び、システム的に構成できる「システムバス」が誕生。画ー的なユニットバスのイメージを払拭したこのシステムバスの出現により、 戸建住宅浴室のユニット化が急速に進みました。
バブル期には建築ラッシュや分譲住宅の大型化もあり、システムバスはさらに進化していきます。その一つが、INAXの最高級システムバスルーム「j-bath」シリーズです。ベンチ付き高級人大浴槽、ジルコニアゴールドメッキ水栓、BOSE社製バスオーディオなど、高級モデルに相応しい高品位なアイテムで構成され、住宅関係者の間でも話題を集めました。
そして現在、新しい価値の提供やニーズを叶える、多様な浴室のかたち。
ユニットバス本体が確立された現在、内装仕様の豪華さ、機能性、快適性などそれぞれの追及が進み、新たな浴室価値の提供や、市場のニーズに合わせた製品が誕生しました。
SPAGE
「スパージュ」は、ほどよい刺激でお湯の姿を変えてゆき、まるで温泉にいるような感覚を味わえるバスルーム。お湯の流れをコントロールするリラックステクノロジーで、それまでどこも生み出せなかった“お風呂の新しい価値”を提供しました。
NS
2010年代以降、訪日観光客の増加に伴う新築や改装が増え、客室内入浴設備はシャワーのみというホテルも増加。「シャワーユニットNS」は、こうした需要に、シャワールームでありながら高級感やリラックス感を味わえる商品として開発されました。
いかがでしたでしょうか。
ユニットバス誕生から現在に至るまで、さまざまな技術革新や工夫、
時代のニーズを捉える商品開発からその時代に合った製品が誕生してきました。
そして、水まわり・タイル事業100周年の今年、さらなる進化を形にした新商品が誕生します。
次回はその新商品について詳しくご紹介します。ぜひご期待ください。