窓上手のテクニック/PASSIVE DESIGN COME HOME 木村真二の窓上手になるパッシブデザインのコツ
設計手法G パッシブデザインにおける窓の選び方 1
基本的な窓の役割とは
高断熱化し、パッシブデザイン、特に日射熱のコントロールを行い、高効率な設備機器(太陽光発電・蓄電池・高効率給湯器など)を採用する。
これが小さなエネルギーで快適な住まいを実現する基本となります。
これが小さなエネルギーで快適な住まいを実現する基本となります。
日射熱をコントロールするうえでとても重要になるのが、窓の選び方(と窓のとり方)です。
そもそも窓には以下のような役割があります。
@外と内を繋げる
A風景を眺める
B明暗・陰影をコントロールする
C風通りをよくする
D省エネを実現する
@外と内を繋げる
A風景を眺める
B明暗・陰影をコントロールする
C風通りをよくする
D省エネを実現する
以下が@の外と内を繋げる窓、A風景を眺める窓の例です。
Bの明暗・陰影のコントロールについては、私の意匠に関する師匠である岸和郎さん(京都大学名誉教授)から「木村さん、もっと明暗や陰影も考えたほうがいいよ」って言われて、そうかと思ったんですね。
それからは、あえて軒を出し、上の方に少し影をつくったりします。
陰影を出すためにわざとです。明るいところと少し暗いところ、それから暗いところっていうグラデーションをつくる。
その際は、日射が入らない上の部分は南の窓面積から除外して計算しています。
それからは、あえて軒を出し、上の方に少し影をつくったりします。
陰影を出すためにわざとです。明るいところと少し暗いところ、それから暗いところっていうグラデーションをつくる。
その際は、日射が入らない上の部分は南の窓面積から除外して計算しています。
Cの風通りをよくする窓については、通風を考慮し、地域の卓越風向を把握したうえで設計に取り入れています。
「日射取得型」と「日射遮蔽型」の使い分け
Dの省エネを実現するための窓の選び方について、パッシブデザインをふまえて簡単に解説します。
まず、「日射取得型」と「日射遮蔽型」を適切に設置することが最初の基本です。
南の窓は日射取得型、LIXILさんでいう「クリア」、東西北の窓は日射遮蔽型、LIXILさんでいう「グリーン」とします。
以下のスライドはその基本的な使い分けの例です。
ただし、先ほど挙げた窓の役割にあわせた使い分けも必要です。
東西北の窓でも、風景を眺めるための眺望重視で入れる窓であれば、そこは「クリア」にすべきでしょう。
ただし、その際もηACは1以下とするのが大前提です。
東西北の窓でも、風景を眺めるための眺望重視で入れる窓であれば、そこは「クリア」にすべきでしょう。
ただし、その際もηACは1以下とするのが大前提です。
次は断熱性能による窓の使い分けについて解説します。