HOUSE VISION 2 2016 TOKYO EXHIBITION

LIXIL×坂 茂 ──「凝縮と開放の家」

原研哉(デザイナー)× 坂 茂(建築家)× 深尾修司、羽賀豊(LIXIL)

『a+u』2016.09 No.552 掲載

「開・空間」を読み解く

「開・空間」

「開・空間」は、空間全体を考え、開口部と人の豊かで心地よい関係を生みだすというLIXILの新しい開口部の考え方。
「凝縮と開放の家」では、水平まで跳ね上がり、ガラス窓が庇の役割を果たす開口と、半分スライドした位置で90度回転し、家の側面方向にスライド収納できる開口のふたつが提案されている。ふたつの窓を開け放つと遮るものが一切なくなり、テラスと室内が繋がり一体的な利用が可能になる。

左が跳ね上げ窓。右が回転窓。
跳ね上げ窓には、Xアーム機構を採用し、中央部の柱を不要とした。
半分までスライドすると、窓がレールのコーナー部分で持ち上げられレールから一度外れ吊られて90度回転する。回転後、窓を下ろしてレールにはめてスライドさせ、側面部分に収納される。

水回りユニット「ライフコア」を読み解く

「ライフコア」を見る。右がダイニング、左が寝室。
「ライフコア」配置ダイアグラム

「ライフコア」

「ライフコア」は、風呂、トイレ、洗面、キッチンという生活の「コア」となる設備インフィルを凝縮したユニット。水を上方に処理する給排水システムにより躯体から独立した。工事や間取りの制限から解放され、部屋のどこにでも配置することができ自由な空間レイアウトが可能になった。

左が跳ね上げ窓。右が回転窓。
跳ね上げ窓には、Xアーム機構を採用し、中央部の柱を不要とした。
収納されていた浴槽を出すと浴室になる。
浴室より坪庭を見る。天井には各種設備が収められている。
坪庭より浴室を見る。

雑誌記事転載
『a+u』2016.09 No.552掲載
https://shinkenchiku.online/shop/architecture-and-urbanism/au-201609/

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公開日:2016年11月30日