LWのレシピ vol.4 木の家専門店谷口工務店

アウターセットの格子で開き方を自在に選ぶ

豊浦哲治郎(設計士、木の家専門店 谷口工務店)

LWのレシピとは、TOSTEMの大開口窓「LWスライディング」を日頃ご愛用頂いている建築家・設計士の方々に、実際の採用事例からLWの魅力や採用にあたっての工夫を、ご紹介するWEBコンテンツです。

#4
設計士/木の家専門店 谷口工務店
豊浦哲治郎 氏

『四季のうつろいを楽しむ、中庭のある家』

この家は、間口9m・奥行18mの細長い敷地に建っています。南側の道路をのぞいた3方向を隣家に囲まれているため、窓をどのように配置して家の中に自然光を取り入れるかがプランの肝となりました。
敷地の中で周囲からの視線が避けられるのは、東側の一画のみ。この限られたスペースを中庭としたコの字型プランを計画し、2つのLWを使って中庭に大きく開くことで、奥行きの長い家の中に自然光をたっぷり取り込むことに成功しています。

図:中庭を囲う2つのLW

東に向けて開いた廊下のLW(H2230×W1400mm)。窓のそばにもみじが植えられ、秋には紅葉が楽しめる

1つは玄関からリビングへ向かう廊下に設置し、狭くて暗くなりがちな廊下を明るく広々と感じられるようにしています。東向きのため、窓のガラスは日射遮蔽型を採用し夏の日差しを遮ります。

リビングへと続く廊下。和室の障子を開放すれば廊下が広縁のようになり、和室も開放的に使うことができる

和室から中庭を見る。LWは框が隠れるため、庭との一体感がある。訪問したのは11月下旬だったが、廊下は寒さを感じることもなく、窓際では猫がくつろぐ

もう1つは、リビングの南側。H2230×W1670mmの壁を切り取ったような窓からは、十分に日当たりを確保することができます。アウターの格子戸を閉めても、格子のあいだから光が漏れ落ちて、室内が暗くなることにありません。ガラスは冬の日当たり効果を優先し、日射取得型を採用。夏の日差しは軒で対応します。

アウターセットの格子戸を閉めた様子。木目調アルミ製の格子戸はメンテナンスが容易で、和のデザインを気軽に取り入れられるのが利点

LWを採用する理由

フルオープンできる窓はほかにもありますが、豊浦さんがLWを採用する理由は、2つあるといいます。

① 引き込み部分の壁を耐力壁にできる

LWは、外付サッシのため、障子引き込み部の壁も耐力壁に使うことができます。耐震等級3がスタンダードとなりつつある昨今、外周部に耐力壁を確保できるのは安心です。

② サッシを支えるための基礎の補強が不要

一般的に大開口の窓を外付けにする場合、基礎に補強が必要になりますが、LWはガラスの荷重をサッシ枠だけで支えられるように設計されているため、基礎の補強は不要。手間もコストも削減できるのは工務店にとってうれしいことです。

◇物件情報

延床面積:35.56坪
敷地面積:52.11坪

◇出演者情報

岡村未来子氏

ゲスト:
設計士/木の家専門店 谷口工務店

豊浦哲治郎 氏

木藤阿由子氏

司会進行:
株式会社エクスナレッジ
『建築知識ビルダーズ』 編集長

木藤阿由子 氏

◇商品サイト

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公開日:2023年04月27日