LWのレシピ vol.2 Mアトリエ
窓の内にも外にも居場所をつくる
岡村未来子(建築家、Mアトリエ)
LWのレシピとは、TOSTEMの大開口窓「LWスライディング」を日頃ご愛用頂いている建築家・設計士の方々に、実際の採用事例からLWの魅力や採用にあたっての工夫を、ご紹介するWEBコンテンツです。
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建築家/Mアトリエ
岡村未来子 氏
『一宮の家』
「一宮の家」は、3人家族が暮らす平屋。敷地は100坪の広さがありますが、西側に接する道路の交通量が多く、敷地内で4WD車を転回したいという要望があったため、建物を北側に寄せて配置し、南側に車寄せ(カーポート)をつくって転回スペースとプライベートな庭に分けるプランとなっています。
周囲からの視線が届かないプライベートな庭ができると、庭に向けて思い切り窓を開けることができるようになります。おのずとリビングの場所も決まり、南側の窓にLW(内法:幅2070mm×高さ2070mm)を採用し、光も日当たりも景色もぞんぶんに取り込める理想的な窓が完成しました。
この家のLWの魅力は、内側にも外側にも座る場所をつくって窓まわりの居心地を高めていること。窓枠に揃えてつくったベンチの高さは330mm。奥行が450mmほどあるのでゆったり座ることができます。注目したいのは、ベンチがそのままテレビボードと一体になっていること。LWは引き込み代の壁が必要になるので、その壁を利用してテレビを置くのは、よいアイディアですね!
図:断面図
断面図を見ると、リビングから庭へ出やすいように工夫されているのが分かります。LWの下端に合わせてウッドデッキをGL800mmの高さに敷設しています。ポイントは、低めに手すりを設置している点。窓の眺望を損なわずに安全を確保しながら、手すりの笠木を300mm幅にして座れるようにしています。LWの周りに居場所がたくさん!この家で最も魅力的な場所が窓まわりに集まっています。
一宮の家のLWの設計ポイント
①車寄せで道路からの視線を遮り、プライベートな庭をつくることで窓を開放できるようにしている
②窓枠一体のベンチをテレビボードと小上がりの床の間までひとつながりにしている。リビングに複数の居場所をつくり、変化を与えながら、まとまりのある空間に仕上げている。
③ウッドデッキは「出やすく」「使いやすく」つくる
◇物件情報
延床面積:32.6坪
敷地面積:100.98坪
◇出演者情報
ゲスト:
建築家/Mアトリエ
岡村未来子 氏
司会進行:
株式会社エクスナレッジ
『建築知識ビルダーズ』 編集長
木藤阿由子 氏
◇商品サイト
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公開日:2022年12月21日